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オリンパス株式会社は9月3日、国立病院機構呉医療センター・中国がんセンターの臨床研究部病理診断科と共同で、独自開発のディープラーニング技術を活用して、「胃生検材料」を用いたAI病理診断支援ソフトウェアの研究を行ったことを発表した。
同研究成果は、「第17回日本デジタルパソロジー研究会総会」で、谷山大樹氏(医師、広島大学大学院医歯薬保健学研究科分子病理学研究室)によって発表された。
近年、「病理診断」件数が増加している。その一方で、病理医が不足と言われている。
病理学会によると、がんの治療方針(治療薬)を決定するにあたり、多数切片の鏡検・コンパニオン病理診断を導入するなど、診断病理医の負担(特に悪性腫瘍手術検体で)は増えている。
病理診断件数では、2005年の214万3,452件から、2015年には476万2,188件と「約2.2倍」に増加。
がんの治療方針(治療薬)を決定する免疫染色件数は、同期間に15万1,248件から42万6,276件と「約2.8倍」にも急増している。
オリンパス社は、病理医の負担の軽減に加え、さらなる診断の質向上に貢献できる「AIを用いた診断支援ソリューション」を確立するため、AI病理診断支援ソフトウェアの共同研究を進めてきていた。
まず、呉医療センター・中国がんセンターで診断された胃生検標本(2015~2018年の間)を用いることで、病理画像による診断支援を行う「ディープラーニング技術」を開発。
この「ディープラーニング技術」には、独自のコンボリューショナルネットワーク(CNN、病理画像の特徴解析に適した技術)を採用。
同技術によって、病理画像の「腺がん組織領域」を識別し、さらにその結果に基づいて腺がん画像と非腺がん画像の分類も実施。
「テスト1」では、腺がんはすべて陽性(感度100%)と判定するようにソフトウェアの基準値を設定。(腺がん297件、非腺がん489件、計786件の症例を検討)
この基準値設定において、非腺がん489件中225件が「陰性」と判定された。
「テスト1」で設定した基準値において、新たに140件(腺がん67件、非腺がん73件)の症例を検討した「テスト2」では、腺がん67件はすべて「陽性」と判定され、非腺がん73件中37件が「陰性」と判定された。※
※テスト2…感度100%(67件/67件)、特異度50.7%(37件/73件)
同研究成果から、AI病理診断支援ソフトウェアは偽陰性率が低く、陽性症例を確実に検出することができると考えられる。
AI病理診断支援ソフトウェアを用いて、陽性症例の見落とし防止、陰性症例のスクリーニング効果が見込まれるため、病理医の負担軽減とさらなる診断精度の向上も期待される。
同社は、今後について、今回独自開発したディープラーニング技術をもとにしてAI病理診断支援ソリューションの提供に向けた開発に取り組むとしている
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