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国内における中途失明原因の第1位の疾患である「緑内障」。40歳以上では、5%の割合で発症し、加齢に伴いさらに上昇する眼疾患だ。
山梨大学は、小泉修一氏(同大医学部薬理学講座教授)、篠崎陽一氏(同講師)の研究チームが、柏木賢治氏(同大医学部眼科学講座准教授)、原田高幸氏(東京都医学総合研究所視覚病態プロジェクト参事研究員)、大野伸彦氏(生理学研究所分子神経生理部門准教授(現自治医科大学))、Bernard Robaye氏(ブリュッセル大学教授)、岩田岳氏(東京医療センター臨床研究センター分子細胞生物学研究部部長)との共同チームによる取り組みから、眼圧のコントロールには「細胞外ヌクレオチド」とその受容体(P2Y6受容体)が重要であり、P2Y6受容体の欠損で眼圧が上昇し、「緑内障」に類似した症状を引き起こす、眼圧をコントロールする新しいメカニズムを発見したと発表した。
同研究成果は、10月5日付けの米国医学誌『JCI Insight』に掲載されている。
緑内障の最大リスク因子の一つには、「眼圧」があり、眼圧が上昇する事で視神経が傷害されやすくなるためと考えられている。そのため、緑内障の進行を遅らせる治療としては、複数の眼圧を下げる点眼薬が用いられており、まずは「眼圧を下げる処置」がとられる。
しかし、このような点眼薬によって副作用を発するケースや、単一の薬剤では効果が十分でないケースがあること、また薬剤の効果が徐々に減弱(消失)するケースなどがあるため、緑内障の新たな治療法の開発が喫緊の課題となっている。
眼圧は、「眼房水」(眼の中を循環して、眼の組織へ栄養分などを送ったり眼から老廃物を排出する液体)の産生と排出のバランスによって決まる。
過去の研究成果では、眼房水には「ヌクレオチド」が存在しており、このヌクレオチドは生理的な刺激に応じて眼の組織から放出されること、健常者と比較して、緑内障患者の眼房水には非常に高濃度のヌクレオチドが含まれることなどが明らかになっていた。
今回、共同研究チームは、一つの仮説として「細胞外ヌクレオチドとその受容体(P2受容体)の異常が緑内障の発症に寄与する」として、マウスの眼圧を低下させるヌクレオチドを探索した。
野生型マウスへの点眼によって、P2Y6受容体を選択的に活性化させると眼圧が低下した一方で、P2Y6受容体欠損マウス(P2Y6KO)では眼圧低下作用は見られず、加齢に伴う緑内障発症リスクを増加することが判明した。
また、野生型マウスでは、加齢に伴ってP2Y6受容体の発現が顕著に低下し、眼圧低下作用が減弱すること、野生型マウスのP2Y6受容体を欠損すると眼圧上昇、網膜傷害、視覚機能低下などといった緑内障と関わる変化が観察されており、緑内障発症リスクを上昇させることが明らかとなった。
今回の研究結果から、同研究グループでは、P2Y6受容体の欠損は潜在的な緑内障発症リスクとなりうる可能性があるとしており、「P2Y6受容体」を緑内障の治療ターゲットにし、効果的に活性化(または発現を上昇)させる薬剤を開発することが期待できるとしている。 なお、今回の研究は、文部科学省の科学研究費補助金・新学術領域研究「グリアアセンブリの動作原理の解明」(研究代表者:小泉修一)、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業(CREST)「非標識神経伝達物質イメージセンサによる可視化システム構築と脳機能の時空間解析」(分担研究者:小泉修一)、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)のCREST「生体内シナプス長期再編におけるグリア-シナプス機能連関」(分担研究者:小泉修一)などの支援を受けて行われたもの。
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