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理化学研究所は4月3日、莚田泰誠氏(同生命医科学研究センターチームリーダー)を中心とする共同研究グループが、国内18医療機関、36病院と共同で行った研究から、てんかん治療薬「カルバマゼピン」の使用における遺伝子型検査の有用性に関する臨床介入研究を行った結果、「HLA-A*31:01遺伝子型」を用いた薬理遺伝学検査の臨床的有用性について実証したと発表した。
同研究成果は「JAMA Neurology」(電子版)に掲載されている。
てんかん治療薬の「カルバマゼピン」は、その第一選択薬として世界中で使用されている。
しかし、同剤は、薬疹(薬によって起こる皮膚や眼、口などの粘膜に現れる発疹)による副作用発症率は「3.7~13%」と非常に高く、それが医療上の大きな問題となっていた。
理研は、2011年に「HLA-A*31:01遺伝子型」が、日本人におけるカルバマゼピンによる薬疹の発症に大きく関与していることを発見。
2012年には、カルバマゼピン投与が必要となった患者を対象とした前向き臨床研究「Genotype-Based Carbamazepine Therapy(GENCAT)study」を開始していた。
同研究では、カルバマゼピンを投与予定の日本人患者(1,130名)全員に、カルバマゼピンを投与する前に「HLA-A*31:01遺伝子型検査」を行い、遺伝子型陰性者ににみカルバマゼピンを、陽性者には代替薬をそれぞれ投与。
2012年1月~2014年11月までの間、「HLA-A*31:01遺伝子型検査」が陽性だったのは198名(17.5%)。
投与後8週間、カルバマゼピンによる薬疹が発症するかどうかを追跡したところ、8週間の追跡期間中、カルバマゼピンによる薬疹の発症を認めたのは23例(2.0%)だった。
薬疹の発症のうち、4例で入院での治療が必要となったが、SJS-TEN(重篤な副作用)は1例も発症しなかったという(バイオバンク・ジャパンにおけるSJS-TENの発症は1,312名中3例)。
この薬疹発症率をバイオバンク・ジャパンの薬疹発症率(3.4%)と比較したところ、薬疹発症率が59%へと有意に低下していることが示された。
さらに、株式会社日本医療データセンターが有する健康保険組合レセプトデータ(JMDC Claims Database)における薬疹発症率(5.1%)と比較したところ、同様に薬疹発症率が39%へと有意に低下していることが示された。
これらの研究結果から、カルバマゼピンによる薬疹の発症率が「41~61%」減少することがわかったとしている。
今回の研究結果より、カルバマゼピンを投与する前に「HLA-A*31:01遺伝子型検査」を行い、その結果に基づく形で、カルバマゼピンを投与するかどうかを決定することが、カルバマゼピンによる薬疹の適切な予防法となることが証明された。
また、同研究グループでは、「HLA-A*31:01遺伝子型」を用いた薬理遺伝学検査の臨床的有用性も実証されたとしている。
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