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有効成分が全くない「プラセボ(偽薬)」を投与した患者の症状が改善することを『プラセボ効果』と呼ぶ。
これは本来、治療効果はないはずの偽薬であるにもかかわらず、効き目のある薬だと思いながら「薬を飲む」ことによる患者の心理的な作用が症状の改善につながるという効果を指している言葉だ。そのため、臨床試験(治験)において試験薬の効果を検証する場合には、このプラセボ効果を考慮した上で(差し引いて)試験薬の効果を確かめる方法が取られることが一般的だ。
しかし、ある臨床試験に参加した慢性腰痛の患者が自分の飲む薬をプラセボ(偽薬)だと説明された上で、プラセボだと知って飲んだ場合でも、腰痛の症状が改善する可能性があることを示唆したという研究報告があったので紹介したい。
一般的な臨床試験では、使用されるプラセボは本物の薬と区別がつかないよう見た目もそっくりに作られ、被験者にはプラセボであることは知らせない。
これは「二重盲検比較試験(double blind test)」と呼ばれる臨床試験に参加する被験者、臨床試験を担当する医師のどちらにも、薬が本物なのかプラセボ(偽物)なのかは知らせないという手法が用いられているためだ。
その際に、被験者が飲んだ薬がプラセボであっても「薬を飲む」ということでの心理的な作用が働くなどで症状が改善するのが『プラセボ効果』だ。
ところが、今回、プラセボに関する新たな発見を報告したアメリカ・ポルトガルの共同研究グループでは、試験の参加者である慢性腰痛患者(97名)にあらかじめ今試験で飲むのは「偽物」の薬だと知らせている。
また、『プラセボ効果』に関する15分間程度の確認・説明を行い、「偽薬効果が強力であること」、「偽薬でも心身は反射的に反応すること」、「楽観的でいることが偽薬効果を高めるが、特に必要ではないこと」、「偽薬を真面目に飲み続けること」がそれぞれとても重要とした上で、その後、「従来治療」グループと「(従来治療に)プラセボ追加」グループに振り分け、腰痛改善効果を比較検討した。
「プラセボ追加」グループの飲む薬(プラセボ)のボトルにはきちんと「偽薬」とも明記したという。
しかし、その結果では、3週間後の痛みの程度や日常生活における不便さの評価で、「プラセボ追加」グループが「従来治療」グループよりも腰の痛みや身体障害が軽減していたという。
これは薬がプラセボ(偽物)であると知った上で飲んでも、腰痛の症状が改善したということになる。
この結果を受けて、研究グループではプラセボによって腫瘍縮小、動脈閉塞治療などはできないが、疼痛、疲労、消化器系や泌尿器系の一般的な症状、抑うつなどを引き起こす他の疾患でも、症状を緩和させる可能性はあるとしている
一方で、このようなプラセボの有効性は、今回の『プラセボ効果』の事前説明のような患者に薬の効果を理解してもらい「有効な薬を飲んでいる」と思えることが重要になるようだとの見解も示している。
また、これは医師・看護師などの丁寧な説明が、症状を改善させようと患者に変化をもたらす意味のある『儀式』にもなることを示すものだとしている。
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